HOMECONTACTUS
FAVORITES MUSIC PERFORMINGARTSEXHIBITIONJACKETANDPACKAGEBOOKLETLOGOANDMARKFINEARTPROJECT

チラシ&ポスター サントリーホール

サントリーホールが世界の第一線で活躍する作曲家にオーケストラ作品を委嘱し、世界初演を行っているシリーズ。今は亡きクセナキスからナッセン、スカルソープなど、数多くの作曲家による作品が発表されています。

湯浅譲二 JOJI YUASA

武満徹氏の突然の死により空席となっていた監修者のポストに、実験工房以来の武満さんの僚友であり良きライヴァルでもあった湯浅譲二さんが就任。湯浅さん監修による第1回目のコンサートは湯浅さん御本人の登場です。72年の傑作「クロノプラスティック」の続編である「クロノプラスティック2」を発表。デザインは、始源(世界の、時の、音楽の)をイメージして宇宙と湯浅さんの写真を合成したものを地に敷き、その上に世界の始まり=生成を表すドゴン族の絵=紋様と17世紀初頭のヘルメス主義の宇宙創世図をデザイン化。さらに時間を表す素粒子の軌道と(質量・物質としての音による)時間の歪みを表すイラストをのせました。

ピーター・スカルソープ PETER SCULTHORPE

ピーター・スカルソープはオーストラリアを代表する作曲家。雅楽やガムラン、そしてオーストラリアの先住民アボリジニの音楽にインスピレーションを受けた創作で知られている。今回の曲のテーマでもある海を波で、島と豊かな自然を鳥と花で、夢と旅をアボリジニの石に刻まれた夢の世界の海図(をデザイン化したもの)で表しています。アボリジニの図をモダン・デザイン化することでオーストラリアの「現代」音楽であることを、鳥や花や波を古い日本の図案にすることで、日本音楽との近親性を表しています。

ジグムント・クラウゼ ZYGMUNT KRAUZER

ジグムント・クラウゼは67年に、ワルシャワ・ミュージック・ワークショップ・アンサンブルを結成し、74年に発表した「民族音楽」ではオーケストラを23のグループに分け、それぞれが異なった旋律を演奏するといった空間全体の音響を重視した独特の手法で世界的に注目をあつめた作曲家です。また、ピアニストとしても世界的に評価が高く、今回の作品は自らのピアノ演奏によるピアノ協奏曲。クラウゼは自作はもちろん過去の名曲をそのテンポやキイを圧縮する手法をとります。そこでピアノ演奏のエッチングとクランゼのサウンド・イメイジである洞窟のエッチングとを組み合わせ、エンジ色の横帯部分は絵柄を偏平に圧縮し、ミドリの縦帯部分は縦長に伸しました。また、四隅の手は演奏者としての手の流れを重視するクラウゼの作曲技法の特徴を表わしています。

マリー・シェイファー R.MURRAY SCHAFER

マリー・シェイファーは作曲家としてはもちろん音環境の理論家としても有名で、その主著「世界の調律」はサウンド・スケイプの理論と哲学について述べた最も重要な1冊です。今回初演された「マニトウ」という作品は北米インディアンの精霊をテーマとしたもの。地紋にインディアンのテキスタルの紋様をデザイン化し、その上にシャーマンによて描かれたマニトウをマーク化し、地平線・虹・イナズマなど、その天地創造の哲学(システム)を表現しました。

オリヴァー・ナッセン OLIVER KNUSSEN

オリヴァー・ナッセンは弱冠15歳の時にロンドン交響楽団の演奏会で自作の交響曲第1番を自らの指揮で初演するなど、若くからその才能を発揮。現在にいたるまでイギリスを代表する作曲家として、またNYフィルやボストン響、BBC響の指揮者としても活躍。まさに現代の音楽シーンの巨星ともいえる存在です。オリヴァー・ナッセンは音楽コンセプトはもちろん、そのライフ・スタイルも都会の喧騒から離れ自然と共に生きる「森の哲人」といった人。ヴィジュアルも「森の哲人」をストレートに表現してみました。

マグヌス・リンドベルイ MAGUNUS LINDBERG

マグヌス・リンドベルイはフィンランドを代表する気鋭の作曲家。86年ユネスコ国際作曲家協会の最優秀作品に選ばれ、87年には北欧協議会作曲賞を受賞。北欧らしい透明感のある作品が魅力です。このシリーズの仕事を通して言えることですが、クラシックのポスター・チラシは黒地に金とか赤とかいった上品なつもりの下品なものが多いので、それらのアンチとして、さらに現代音楽のインテリジェンスを表現するためにも白を基調色としています。